Felo(フェロー)とは、日本国内で開発されたAI検索エンジンであり、検索体験に革新をもたらすツールです。従来のリンク列挙型の検索とは異なり、AIが質問の意図を読み取り、整理された回答を提示する点が大きな特長です。検索結果は要約され、さらにスライドやマインドマップ形式に自動変換することも可能で、情報収集から資料作成までを一貫して支援します。
また、多言語に対応しており、日本語だけで海外の情報源にアクセスできるなど、利用の幅も広がっています。論文やSNS、Webサイトなど複数の情報源を横断的に活用でき、質問の背景を理解したうえで関連情報を提示する仕組みは、従来型の検索とは一線を画しています。研究・教育・ビジネスなど、多様な領域で活用できる実用性の高いツールとして注目を集めています。
Feloとは
Felo(フェロー)とは、2024年にSparticle株式会社が開発した日本発のAI検索エンジンです。リリース直後から大きな反響を呼び、わずか1か月で世界中のユーザー15万人以上に利用されるなど、急速な成長を遂げています。従来の検索エンジンがWebサイトのリンクを一覧で表示するのに対し、FeloではAIがユーザーの質問内容を文脈から理解し、関連情報を集約して整理された回答を生成する点が特徴です。
GPT-4やClaude 4.0といった最新の大規模言語モデルを活用し、自然言語での質問に対して高度な推論を行いながら適切な情報を提示します。また、マインドマップやスライド形式での出力にも対応しており、単なる情報取得にとどまらず、整理や共有、資料作成といった作業の効率化にも貢献します。
また、多言語に対応しており、質問を日本語で入力すれば、自動で翻訳された検索結果を提示することが可能です。英語を中心とする情報源にも母国語だけでアクセスできるため、言語の壁を感じずにグローバルな情報収集が行えます。Feloは、研究者や学生、ビジネスパーソンといった幅広い層にとって、実用性の高いAIツールとなっていますが、特に日本語対応の強さは他の海外製AI検索エンジンとの差別化要因として高く評価されています。
Feloの始め方

Feloの利用は非常に簡単で、初めての方でも迷わず始められます。まずはFelo公式サイトにアクセスし、画面左下に表示されている「ログイン/登録」のボタンをクリックします。ログイン画面が表示されたら、メールアドレスとパスワードを入力するか、Googleアカウントを利用してサインインを行います。これだけで初期設定は完了です。
特別なアプリのインストールや複雑な手続きは必要なく、すぐにAI検索の体験を始めることができます。
Feloの特徴
Feloは、検索の精度とスピードを飛躍的に高める多彩な機能を備えたAI検索エンジンです。情報収集や資料作成を効率化するだけでなく、言語や用途の壁を越えて多様なニーズに対応します。
全ネットワークを横断して情報を検索できる
Feloは、従来の検索エンジンとは異なり、複数の情報源を横断的に活用して回答を生成します。一般的なWebサイトだけでなく、学術論文やSNSの投稿など幅広い情報にアクセスできるため、信頼性と網羅性の高い情報を得ることが可能です。単一の検索エンジンでは見つけにくい情報も含めて、自動的に整理された形で提示されます。
自動翻訳機能により言語の壁を感じずに使える
Feloの検索結果は自動的に翻訳されるため、日本語ユーザーでも海外情報にスムーズにアクセスできます。元の言語が不明な場合でも、AIが言語を自動判定して希望の言語に翻訳してくれるため、翻訳作業の手間がかかりません。海外の資料を読む場面や、多言語対応が求められる業務でも活用しやすい設計です。
AIの力で効率的に情報を収集・整理できる
自然言語による質問に対して、Feloは意味を理解したうえで関連性の高い情報を自動的に収集・分析します。複数のキーワードを使って何度も検索し、必要な情報を探し出すという従来の作業を省略でき、検索精度と効率が大幅に向上します。質問の意図に応じて論文や統計データなどをまとめて提示してくれるため、調査や分析に集中できます。
多言語対応でグローバルな情報収集にも対応
Feloは英語や中国語をはじめとする多言語に対応しており、日本語の質問に対しても海外の情報を自動翻訳して提供します。翻訳精度も高く、言語のニュアンスを維持したまま情報を理解できるため、研究やビジネスにおけるグローバルな情報収集に最適です。
ニーズに応じた検索が可能なフォーカス機能
Feloでは、検索の目的に応じて複数の検索モードを使い分けられます。たとえば、学術的な情報を得たい場合は論文検索モード、社会的な反応を知りたい場合はSNS検索モードといったように、目的に応じた検索設定が可能です。また、ドキュメント検索ではPDFやWordなどのファイル形式に限定した情報収集も行えます。
スライド資料を自動生成できる
検索結果をもとに、パワーポイント形式のスライドを自動生成する機能も搭載されています。200種類以上のテンプレートからテーマに合ったデザインを選び、10秒程度で10枚以上のスライドが自動で作成されるため、短時間で高品質なプレゼン資料を作成できます。デザインも洗練されており、ビジネス用途にも適しています。
情報の構造を視覚的に整理するマインドマップ機能
Feloは検索結果をマインドマップとして視覚的に表現することもできます。トピックの全体像や関連する要素が階層的に表示されるため、複雑な情報を俯瞰して理解できます。PNG形式で保存できるため、プレゼン資料への転用やチームでの共有にも便利です。構造化された視点から情報を整理することで、思考の整理や企画立案にも役立ちます。
Feloの使い方
Feloには、検索や資料作成をサポートする多彩な機能が搭載されています。それぞれの機能を理解しておくことで、情報収集や業務効率をより高めることができます。
AI検索で情報収集を開始する

Feloを使った基本的な検索は、画面上部の入力フォームに質問を打ち込むだけで始められます。専門知識や設定は不要で、自然な文章での入力にも対応しているため、誰でも簡単に活用できます。たとえば「再生可能エネルギーの現状は?」と入力するだけで、関連する情報が要約されて提示されます。
トピックごとに検索結果を整理する
複数の検索内容をトピック別にまとめて管理できる「トピックコレクション」機能も搭載されています。たとえば企業に関するリサーチを1つのトピックに集約すれば、後から見返す際に効率的です。ホーム画面左側の「トピック集」から管理できます。
フォーカス機能で検索対象を絞り込む

Feloの「フォーカス機能」を使えば、検索対象を特定の領域に限定できます。論文検索、SNS検索、ニュース検索など8種類のモードから選べるため、目的に応じた正確な情報にアクセスしやすくなります。検索クエリを入力する前に、対象となるフォーカスモードを選択するのがポイントです。
高性能なAIと対話する

Felo Chatでは、複数の高性能AIモデルとチャット形式でやり取りができます。GPT-4o、Claude 3.5、Gemini 1.5などのモデルを使い分けられるため、用途に応じて最適なAIを選べます。モデルを選んでプロンプトを入力するだけで利用可能ですが、無料プランでは制限があるため、多く使う場合は有料プランへの加入が推奨されます。
2025年5月時点では次のAIモデルが利用できます。
- GPT-4
- GPT-4o-2024-11-20
- GPT-4.1
- ChatGPT-4o-Latest
- Llama 3.1 70B
- OpenAI o1-mini(beta)
- OpenAI o4-mini
- Claude 3.5 Sonnet
- Claude 3.7 Sonnet
- Claude 4.0 Sonnet
- Claude 3.5 Haku
- Gemini 2.0 Flash Thinking Exp
- Gemini 2.5 Pro 0506(beta)
- Gemini 1.5 Pro
- Gemini Exp(beta)
- Llama 3.3 70B
- Deepseek Chat V3(beta)
- Deepseek R1(beta)
- Grok3 Beta

Feloボイスで音声対話ができる
iOSアプリでは、音声だけでAIと会話できるFeloボイスが利用可能です。テキスト入力は不要で、話しかけるだけでAIが応答するため、移動中や手が離せない場面でも活用できます。アプリをダウンロードすれば、すぐに使用できます。
AIによる画像生成を活用する
Feloでは、テキストから画像を生成することも可能です。プロンプトを入力するだけで、指定した内容に基づいた画像が生成されます。ビジュアル資料の作成やアイデアの視覚化に役立ちます。
マインドマップで情報を視覚化する

検索結果が表示された後にマインドマップボタンを押すと、関連情報が階層的に整理された図が自動生成されます。生成されたマインドマップはPNG形式で保存でき、資料作成にも転用可能です。情報の構造やつながりを視覚的に理解したいときに便利な機能です。

プレゼン資料を自動作成する

「プレゼンテーションを生成」ボタンを押すと、検索結果に基づいたスライドが自動で生成されます。テーマに合ったテンプレートを選び、10枚以上の構成済みスライドを数秒で作成できます。完成したスライドは編集・保存が可能で、pptx形式でのダウンロードやURL共有にも対応しています。


Feloの料金体系
Feloには、基本機能を無料で利用できるスタンダードプランと、より高度な検索やAI機能が使えるプロフェッショナルプランの2つがあります。
スタンダードプランでは、AI検索を回数無制限で利用できますが、一部の高精度な機能やプロ向け検索機能には制限があります。一方、プロフェッショナルプランでは、1日300回までのプロフェッショナル検索や、高度な回答生成が可能です。深掘り機能や高精度モデル(OpenAI o1、Claude 3.5 Sonnetなど)も利用できるため、専門的なリサーチやビジネス活用に適しています。
以下に、プランごとの主な違いをまとめます。
機能 | スタンダード | Pro |
料金 | 無料 | 月額2,099円(年間契約で月1,750円) |
AI検索 | 無制限 | 無制限 |
プロフェッショナル検索 | 1日5回まで | 1日300回まで |
答えの深堀り | × | 〇 |
高精度モデルの使用 | × | 〇 |
プロフェッショナルプランに加入すれば、利用制限も緩和され、複数の高性能AIモデルを日常的に活用できます。ChatGPTやClaudeへの個別課金が不要になり、FeloだけでAI活用を完結させることも可能です。
Feloと他のAI検索エンジンの比較
Feloは、マインドマップやプレゼン資料の自動生成、多言語対応、SNS情報の抽出といった特徴を持つ日本発のAI検索エンジンです。情報の視覚化と整理に強みを持ち、他のAI検索エンジンにはない独自の価値を提供しています。
一方、Perplexityはリアルタイムで情報を取得し、回答の根拠となる情報源を明示します。複数のAIモデルを活用しており、対話型の情報検索において高い信頼性と柔軟性を兼ね備えています。また、GensparkはAIエージェントによってユーザーの指示に応じたカスタムページを自動生成します。広告が表示されないクリーンなインターフェースが特徴で、専門的な調査やリサーチ用途に適しています。
3つの検索エンジンはそれぞれに強みがあり、Feloは視覚的な出力や情報整理に優れ、Perplexityは正確な情報探索に特化し、GensparkはAIに全体作業を任せたいユーザー向けの設計となっています。
特徴 | Felo | Perplexity | GenSpark |
多言語対応 | 〇 | △ | △ |
学術論文検索 | 〇 | 〇 | △ |
マインドマップ作成 | 〇 | × | × |
スライド自動生成 | 〇 | × | 〇 |
AIエージェント機能 | × | × | 〇 |
モバイルアプリ | 〇 | 〇 | × |
ブラウザ拡張機能 | 〇 | 〇 | × |
Feloは、日本語での操作性に優れ、検索結果をそのままスライドやマインドマップに変換できる点が他と大きく異なります。PerplexityやGensparkも独自の強みを備えており、目的や利用シーンに応じて選択することが重要です。
Perplexityとの比較
Perplexityは、情報源を明確に表示することに特化したAI検索エンジンです。ユーザーが入力した質問に対し、Webサイトや論文のURLを根拠として示すため、出典の信頼性を重視するユーザーに適しています。
Feloも同様にAIが質問に回答しますが、単なる情報列挙ではなく、要約や背景説明、関連トピックまで含めて丁寧に提示します。回答をマインドマップやスライド形式で出力できるため、資料作成や説明の場面での活用に強みがあります。
特徴 | Perplexity | Felo |
基本的な目的 | 情報検索 | 情報整理と可視化 |
主な機能 | 質問応答、出典表示 | スライド作成、自動要約、視覚化 |
UI設計 | 検索型インターフェース | 視覚的で直感的な操作画面 |
主なユーザー | 学生、研究者、情報収集者 | 教育者、ビジネスパーソン |
情報整理のアプローチ | テキストと出典の提示 | マインドマップやスライドで構造化 |

Gensparkとの比較
Gensparkは、高度な自然言語処理と知識グラフに基づいた自立型AIエージェントを搭載しています。特に、ユーザーの意図を深く理解して一貫したタスク処理を行う点が特徴です。質問への対応だけでなく、情報の収集・分類・提案までを一括して行います。
Feloは対話型のインターフェースと視覚化機能を中心に設計されており、マインドマップやスライドの作成、プレゼン資料の整備に特化しています。日本語環境との相性がよく、非エンジニアでも活用しやすい設計です。
特徴 | Genspark | Felo |
基本的な目的 | AI主導の情報生成とタスク支援 | 情報の整理とプレゼン資料の生成 |
主な機能 | コーディング支援、要件整理 | スライド作成、自動要約、視覚化 |
ユーザーインターフェース | コードエディタに最適化された構成 | ビジュアル重視の直感的UI |
ターゲットユーザー | 開発者、技術者 | 教育者、ビジネスパーソン、情報整理者 |
情報整理の方法 | コーディング関連の構造的処理 | 検索結果を視覚的に構造化 |
利用時の注意点
Feloを安心して活用するためには、いくつかの注意点を把握しておく必要があります。特に情報の取り扱いや目的設定、利用規約の理解は、利用者自身を守るうえで重要なポイントです。
個人情報や機密情報の入力は避ける
個人情報や業務上の機密情報を入力することは避けてください。Feloの処理環境では高いセキュリティ対策が講じられているものの、意図せず外部に情報が露出するリスクを完全に排除することはできません。取り扱う情報に慎重になることが求められます。
情報の出所と信頼性を確認する
Feloは多様な情報源からデータを取得していますが、すべての情報が正確であるとは限りません。特にSNSから取得される情報は、信頼性にばらつきがあるため、出所や内容を自身で精査する姿勢が大切です。誤った情報をもとに判断を下さないよう、確認作業を習慣化することが推奨されます。
活用目的を明確にする
Feloを最大限に活用するためには、目的を明確に設定することも重要です。単なる情報収集にとどまらず、プレゼンテーションやマインドマップなど、活用シーンに応じて求められる情報の構造や粒度が異なります。目的に沿った使い方を意識することで、アウトプットの質を高めることができます。
利用規約を事前に確認する
Feloを利用する前には、サービスの利用規約やプライバシーポリシーを確認しておくことが不可欠です。生成されたコンテンツを商用利用する場合や、データの取り扱いについて制限が設けられている可能性もあるため、事前に内容を理解しておくことが望まれます。
最後に
Feloは、検索の質と利便性を大きく高める国産のAI検索エンジンです。自然言語による入力に対応し、多様な情報源から関連情報を統合して提示することで、情報収集の手間を大幅に削減できます。スライド生成やマインドマップ表示といった機能も備えており、集めた情報をそのまま構造化・視覚化できる点も大きな利点です。
日本語で操作できる手軽さや多言語翻訳機能によるグローバルな情報アクセスも備わっているため、業務や学習において幅広く応用できます。他の検索エンジンと比較しても、視覚的な出力や目的別の検索モードといった独自の価値を提供しており、用途に応じて柔軟に使い分けることが可能です。情報を「集める」だけでなく「整理して活用する」ためのプラットフォームとして、今後さらに存在感を高めていくと考えられます。
生成AIコンサルティング
全社に広くAIを普及させたい方。AI活用の構想策定、要件定義、ChatGPTなどAIツールの活用法をレクチャー。

AIアプリケーション開発
AIによる効果を深く享受したい方。AIワークフロー開発ツールDify、RAG、LLMを用いてAIアプリケーションを開発。
