Salesforceは、自律型AIエージェントのスイート「Agentforce」の国内提供を2024年10月30日から開始します。Agentforceは、サービス、セールス、マーケティング、コマースといった業務を効率化し、企業の成長を支えるツールです。例えば、サービス部門では顧客からの問い合わせに24時間365日対応し、迅速に解決することができ、セールスチームは見込み客へのアプローチやアポイントの設定を自動化することで営業活動の効率を向上させます。AIエージェントによるタスク自動化とパーソナライズされたサポートが、企業のビジネス変革を促進します。
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Agentforceの概要
Salesforceは2024年10月30日から、企業の業務プロセスを支える自律型AIエージェント「Agentforce」の日本市場での提供を開始します。Agentforceは、エージェントビルダーと呼ばれる、ローコードでの迅速なカスタマイズやテンプレート活用が可能なツールを用いて構築します。
Salesforce Platform上に構築されており、高い安全性を確保するEinstein Trust Layer(セキュリティ機能)を用いて、顧客データを保護し、有害なコンテンツや不正アクセスを防ぐ機能を提供します。このAIエージェントは、企業がビジネスプロセスを迅速かつ効率的に自動化し、従業員リソースを最大限に活用するための強力なツールです。
Einstein 1 Edition(60,000円(税抜)/ユーザー/月(年間契約))または、アドオンライセンス(9,000円(税抜)/ユーザー/月)の購入で利用可能です。
Agentforceでできること
Service Agent:24時間365日、顧客からの問い合わせに自律的に対応します。自然言語での応答により、迅速かつ正確な解決を提供。ローコードでカスタマイズ可能で、必要に応じて人間の担当者にシームレスに引き継ぐことも可能です。
SDR Agent(Sales Development Representative Agent):見込み客への対応を自動化し、営業活動を支援するSDR Agentは、製品に関する質問や反論に対応し、アポイントの設定まで行います。SMSやWhatsAppなど、リードが希望するチャネルで対応し、必要に応じて営業担当者に引き継ぎます。
Sales Coach:営業担当者向けのパーソナライズされたロールプレイを提供し、セールストークや交渉の練習を支援します。これにより、営業スキルの向上を図り、案件成約率を高めることができます。
Personal Shopper Agent:オンラインショッピングのパーソナルアシスタントとして機能し、コマースサイトやメッセージングアプリ上で商品提案やレコメンドを行い、購買体験を向上させます。
Campaign Agent:マーケティングキャンペーンの作成から最適化までを自動化します。AIエージェントがキャンペーンのパフォーマンスをリアルタイムで分析し、改善点をプロアクティブに提示することで、マーケティング担当者の時間を大幅に節約します。
「Agentforce」について一言
イメージとしてはSalesforceにローコード(若干のコードが必要)のアプリ開発ツールが付属された感じだと思います。ローコードなので、Salesforceお得意のSaaS+開発でお金と時間をかけるサービスになっています。60,000円/人を払うか、既存のSalesforceのプランに9,000円/人をアドオンする形なので相変わらず良い意味で殿様商売だなぁと感じます。
すでにSalesforceを使っている企業にとっては既存のデータベースを前提に少ない変数でエージェント開発に移れるので、一定の評価はされるものと見られます。