Perplexityが新たに発表した「iOS音声アシスタント」は、ユーザーの声による指示で、メール作成やカレンダー操作、メディア再生、予約の手配まで完結できる機能を実装しました。ウェブ検索やマルチアプリ連携という特長を生かし、多様な作業をワンストップで完結できることが大きな魅力です。
Perplexity iOS音声アシスタントの機能
PerplexityのiOS音声アシスタントは、音声による直感的な操作を通じて、多様な作業をサポートします。Apple Mailと連携して音声でメールを作成・送信できるほか、Apple Calendarを利用して予定の検索、変更、追加が可能です。リマインダーアプリを使ったタスク登録や、Apple Musicやポッドキャスト、YouTubeの再生操作も声だけで行えます。さらに、Apple Mapsによるナビゲーション案内や、OpenTableでのレストラン予約、Uberを通じた配車手配など、マルチアプリとの連携もスムーズに実行できます。また、Perplexityはウェブブラウジング機能を活用し、最適なアプリを自動的に選択して必要な情報を入力。ユーザーは最終的な確認のみを行えばよく、操作負担が大幅に軽減されます。アプリを切り替えても音声コマンドは途切れず、バックグラウンドでの続行も可能です。加えて、iOSのショートカット機能を使えば、ホーム画面やロック画面からワンクリックでアシスタントを起動することができます。


一方で、PerplexityのiOS音声アシスタントにはいくつかの制約も存在します。Appleのセキュリティポリシーにより、システムレベルの操作、例えばアラームの設定、音量や画面の明るさの調整、iMessageの送信や電話の発信などは実行できません。また、現時点のバージョンではカメラの起動や画面共有機能には対応しておらず、これらの機能は今後のアップデートに期待する必要があります(Android版では順次実装予定)。さらに、OpenTableやUberといった外部アプリ連携時には、最終的な予約確定や配車依頼のボタンをユーザー自身が手動で押す必要があり、完全自動化には至っていません。
「Perplexity iOS音声アシスタント」について一言
Perplexityの音声アシスタントは、モバイルUI市場に新たな挑戦状を叩きつける存在です。従来のSiriといったネイティブ統合型アシスタントに対し、Perplexityは「非ネイティブアプリ」という立ち位置を活かし、システム制約を回避しながら、外部アプリとのシームレスな連携によって体験価値を押し上げています。これにより、モバイルUI競争は「システム統合型 vs オープンエコシステム型」という新たな構図に進化しつつあり、アプリ連携の柔軟性やサービス選択肢の広さがユーザー獲得のカギになる可能性が高まっています。
実際に使ってみたところ、Apple Musicは簡単に再生でき、UberやOpenTableとの連携は、簡単な入力までは完璧に支援されていました。日本では、たとえばGOや食べログなどのローカライズサービスとの連携が展開すれば、日常的な利便性はさらに高まるでしょう。その際には、各アプリが単なる機能提供を超えて、音声インターフェース時代の「フロントエンド」としての役割を競う構図が鮮明になるかもしれません。
出所:Introducing Perplexity iOS Voice Assistant
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