韓国で生成AIの普及が加速し、2024年7月時点で2000万人以上が関連アプリをインストールしており、月間のアクティブユーザー数が670万人にも及ぶことがわかりました。特に「ChatGPT」や韓国国内のサービスが人気を集め、若年層を中心に利用が拡大しています。
【無料配布中】「企業版AIの導入アプローチ」
ChatGPT、Copilot、ExabaseといったAI関連ツールが多くサービス提供される中で、企業におけるAI導入アプローチを俯瞰的に整理しています。どのようなタイプのツールがあり、結局何を使ったら良いのか、シンプルかつ感覚的に、かつ短時間で理解されたい方におすすめです。
韓国の生成AI普及状況
韓国では、生成AIサービスが急速に普及し、2024年7月時点で約1936万人がアプリをインストールしています。特に20〜30代の若者層を中心に、生成AIアプリの利用が急増しており、モバイル市場調査会社のアイディアウェアによるデータでは、過去6ヶ月で443万人の新規インストールがありました。月間のアクティブユーザー数は673万人に達し、この期間に253万人が追加されました。
生成AI市場を牽引しているのは、OpenAIの「ChatGPT」で、月間396万人が利用しており、圧倒的な支持を集めています。これに続き、SKテレコムの「A.(エー・ドット)」と韓国発スタートアップの「リートン(Wrtn)」がそれぞれ206万人、105万人のユーザーを持ち、ランキング上位に位置しています。
生成AIアプリの利用率でもChatGPTが54.6%で1位、MicrosoftのCopilotが35.1%で2位、リートンが34.3%で3位となっています。
(参考)リートンについて
リートン(Wrtn)は、韓国のスタートアップ企業Wrtn Technologies, Inc.が提供する生成AIチャットプラットフォームです。リートンは、GPT-4 TurboやGPT-4をベースにした生成AIサービスを提供しており、パソコンやスマートフォンなど、さまざまなデバイスで利用可能です。記事執筆やSNS投稿文作成など、業務効率化に役立つツールが豊富に揃っているのが特徴です。
2023年1月にサービスを開始して以来、リートンは全世界で120万人以上のユーザーを抱えており、特に無料で提供されている点が大きな魅力です。リートンが無料でサービスを提供している理由は明らかではありませんが、集客のための投資として位置づけられていると見られており、将来的に有料化される可能性もあるとされています。
「韓国の生成AI普及」について一言
アプリのダウンロードが2,000万人、アクティブユーザー数が700万人。韓国の人口が5,000万人程度なので、40%がアプリを持っており、14%が使っている計算になります。
対する日本では・・・総務省が実施した調査では9%の使用率(大衆?)、調査会社が実施したものは20-40%(ビジネスマン向け?)とあります。大衆向けという意味で韓国と比較した場合、比率でみると日本、韓国はあまり大差はなさそうです。少なくとも総務省のデータでは米国が46%、ドイツが35%の使用率となっており、欧米より保守的であるようです。
お国柄(保守vs革新)といった観点もあると思いますが、技術的な制約がひとつの要因かと思います。ChatGPTやCopilotの基盤モデルは英語ベースであり、日本語や韓国語などの世界的に見てマイナーな言語の学習データは十分ではなく、AIの生成品質が十分ではないことが背景にあるのではないかと思います。