東京発のスタートアップSparticle Inc.が開発した「Felo」は、AIとチャットボット技術を組み合わせた対話検索型AIツールを提供します。広告のないインターフェース、高精度なAIモデルによる回答、多言語サポートなど(母国語に関わらず世界中の情報を検索)の機能を提供しています。先行する対話検索型AIのPerplexityとインターフェースが類似しており、検索ツールの新たな選択肢となる可能性があります。
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対話検索型AI:Feloとは
Feloは、東京に拠点を置くスタートアップ企業Sparticle Inc.が開発した、革新的なAIベースの検索エンジンです。2024年にリリースされたFeloは、チャットボット技術と自然言語処理(NLP)を組み合わせて、ユーザーにとって自然な会話形式で情報を提供することを目指しています。Feloは特に、広告のないクリーンなインターフェースを特徴としており、ユーザーエクスペリエンスを最大限に高めています。Sparticle Inc.は2019年に設立され、Felo AIを含むいくつかのサービスを提供しています。Wisemont Capitalなどの投資会社から約5億円の資金を調達しています。
Feloはウェブアプリ、iOS/Androidのモバイルアプリから利用することができます。利用方法はシンプルで、ユーザーは任意の質問を自然言語で入力するだけです。FeloのAIは、入力された質問の意図を分析し、最も適切な回答を提供します。また、学術研究機能も備えており、学術文献を検索して、母国語でその内容を理解することができます。特に、多言語サポートを通じて、異なる国や言語間の情報の壁を取り払うことができ、ユーザーは自分の母国語で検索して得た情報を自動的に翻訳することが可能です。
Feloの利用プランには、無料のスタンダードプラン、月額プラン、年額プランの3種類があります。まず、スタンダードプランは無料で利用でき、無制限のAI検索が可能です。また、1日5回のプロフェッショナル検索を体験することができ(高い推論能力)、クレジットカードの登録も不要なため、手軽に利用を開始できます。月額プランは月々2,099円、年額プランは月額1,750円(年額20,998円)で、主にプロフェッショナルの利用可能回数に違いがあります。
「対話検索型AI:Felo」について一言
日本初の対話検索型AIが登場しました。驚くべきは、検索画面や機能、価格プランが先行するPerplexityと非常に酷似しています。ウェブサイトのカラー以外、表で見える部分はほぼ同じといっても良いかと思います。この辺りはビジネス上の戦略で、Perplexityの置き換えを狙っているのでしょうか。
気になる性能ですが、無料版でもPerplexityと同等程度の検索精度はあるように感じます。ただ気になるのは何か差別化要素はあるのか、ということです。よくある話としては、日本初なので日本語のウェブサイトの検索精度が高い、サーバーが日本なのでプロンプトが国外流出しないセキュアな環境である、などですが、この辺りはあまり打ち出されていないようです。日本初の対話検索型AIがどのようなポジションとなるのか引き続き見ていきたいと思います。
出所:Felo