Anthropicが提供するAI開発プラットフォーム「Anthropic Console」が大幅に刷新され、開発者やチームがプロンプト作成からプロダクション環境へのスムーズな導入までを一元的に行えるようになりました。APIも含めたプロンプト作成・改善といった機能強化に加え、プロンプト共有機能や最新AIモデルへの対応、思考プロセスの詳細制御といった機能追加により、AI開発全体の効率を改善します。

Anthropic Consoleの機能強化
Anthropic Consoleのアップデートで、プロンプト作成から最適化に至る一連の機能が大幅に強化されています。「ワークベンチ」機能では、APIコールのテストを行いながら、具体例の挿入や外部ツールとの統合を通じて、より効果的かつインタラクティブにプロンプトを作成できます。さらに、ユーザーが実現したいタスクを自然言語で入力するだけで、Claudeがチェーン・オブ・ソート(段階的推論)などの先進的なプロンプトエンジニアリング技術を活用し、自動的に精度が高く信頼性のあるプロンプトを生成してくれます。

プロンプトの評価・改善機能も強化されました。リアルなシナリオをベースにした自動テストケースの生成や、複数のプロンプトを並べて比較評価できる機能により、客観的かつ効率的にプロンプトの品質を判断できます。また、既存のプロンプトを他のAIモデル用に調整したり、手動で作成したプロンプトを自動で最適化したりといった高度な改善支援も可能となっています。
Anthropic Consoleの機能追加
新たに追加された「共有可能プロンプト」機能では、これまでドキュメントやチャットツール間で行われていたプロンプトのやり取りが不要になり、一元管理によってチーム内での共同編集・共有が容易になりました。これにより、バージョン管理の課題が解消され、プロンプトの標準化やベストプラクティスの浸透を促進します。

また、最新の高性能モデル「Claude 3.7 Sonnet」への対応も追加されました。Claude 3.7 Sonnetでは、「Extended Thinking(拡張思考)」という段階的かつ深い思考プロセスを行い、複雑な問題にも対応可能です。「思考予算(Thinking Budget)」を設定することで、モデルの思考深度(どの程度深く思考するか。試行回数のような概念)をトークン単位で自由に調整可能となり、シナリオごとの要件に最適な運用ができるようになりました。

「Anthropic Consoleアップデート」について一言
プロンプト開発ツールの提供ということでかなり地味めなトピックですね。プロンプト開発では記法について様々なTipsが存在しますが、Anthropic Consoleを活用することで、AIを活用し、科学的に検証を繰り返すことでプロンプトの性能を高めることができます。基本的な機能については過去の記事で紹介しているので参照してみてください。

Anthropicは他社と比較するとプロンプト開発ツールに重きを置いている企業であり、わかりやすいUIで使いやすいです。OpenAIはプロンプトジェネレーターと呼ばれるプロンプト生成機能はあるものの、評価、改善といった一気通貫のプロンプト開発ツールまでは提供していません。この辺り、一つの捉え方にはなりますが、プロンプト開発の重要度に対する見方の違いがあると思うと興味深いです。お察しの通り、基盤モデルの改良により、プロンプトで詳細な指示を送らずとも、良い回答が返ってくるようになってきています。そういった意味で今後プロンプトの重要度が著しく低下することを考えると、各社プロンプト開発の価値の捉え方が異なるのは理解できます。
出所:Get to production faster with the upgraded Anthropic Console
