Shop with Perplexity:PerplexityがAI検索機能を利用し、ECプラットフォーム事業へ参入

Shop with Perplexity

PerplexityはShop with Perplexityをリリースし、ECプラットフォーム事業へ参入しました(アメリカから)。このプラットフォームでは、PerplexityのAI検索機能は当然のこと、Perplexityのアカウントを用いた決済、画像認識による商品検索など、ECの利便性を向上させる機能がいくつも用意されています。同時にPerplexity Merchant Programも発表され、Shop with Perplexity向けの商品を掲載する小売事業者の募集を開始しています。

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目次

Shop with Perplexityの機能

Perplexityの新しいショッピング体験は、オールインワンの機能を提供することを目指しています。消費財から大型製品までを一つのプラットフォームで検索し、すぐに購入できることを目指しています。具体的な機能としては、以下のようなものがあります。

まず、Perplexity Proユーザー向けに提供されている「Buy with Pro」機能があります。ウェブサイトやアプリ上で特定の商品をシームレスに購入することが可能です。配送先や請求情報をPerplexityのアカウントに保存することで、購入の際には「Buy with Pro」を選択するだけで簡単に注文が完了します。さらに、すべての「Buy with Pro」の注文には無料配送が提供されており、ユーザーにとって非常に便利なサービスとなっています。なお、この機能が利用できない商品については、該当する販売者のウェブサイトにリダイレクトされ、購入手続きを完了することができます。

「Buy with Pro」機能
「Buy with Pro」機能

次に、「Snap to Shop」というビジュアル検索ツールがあります。この機能を使うことで、商品の写真を撮るだけで関連する商品を表示させることができるため、商品名や詳細がわからない場合でも、簡単に欲しいものを見つけることが可能です。Snap to Shopは、直感的な操作で商品を探し出すのに役立ちます。

「Snap to Shop」機能
「Snap to Shop」機能

また、Perplexityでは、ユーザーがショッピングに関する質問をした際に、正確で客観的な回答とともに、わかりやすい商品カードを表示します。商品カードはスポンサーの影響を受けていないため、AIがユーザーのニーズに基づいて公平に推奨する製品を表示します。

商品カード機能
商品カード機能

Perplexityのショッピングアシスタントは、Shopifyとの連携を活用して、最新かつ関連性の高い情報を提供し、米国内で購入可能な商品を迅速に見つけるのをサポートします。

Perplexity Merchant Programの概要

Perplexityのショッピング体験をさらに充実させるために、「Perplexity Merchant Program」も開始しました。このプログラムを通じて、小売業者は自社の商品情報を簡単にPerplexityに共有できるようになります。これにより、Perplexityはユーザーに対してより正確で詳細な商品情報を提供することが可能になります。

このプログラムは小売業者にとって無料で利用できます。このプログラムに参加することで商品がPerplexityのインデックスに登録され、「推奨商品」としてユーザーに提示される可能性が高まります、「推奨商品」としてユーザーに提示される可能性が高まります。また、「Buy with Pro」機能を活用したワンクリックチェックアウト体験にも、小売業者の商品が含まれるように決済システムとの統合が行われます。これにより、ユーザーにとってスムーズな購入体験を提供できるようになります。さらに、Perplexityは小売業者向けにカスタムダッシュボードを提供しており、自社の商品がどのように検索され、どのようなショッピングトレンドが存在するのかを把握することができます。このダッシュボードにより、販売戦略の改善や商品提供の最適化を行うことが可能です。

指定のサインアップフォームに記入することで、より詳細な情報を取得することができます。

Shop with Perplexityについて一言

Perplexityがまたとてつもない一手を打ってきました。そもそもECサイトといった場合に、Amazonや楽天といったお店や商品が一元化されているモール型、ShopifyやBaseのように個別化されているショップ型があります。ショップ型であるShopifyと組んだことで、Shopifyの支援するブランドが中心的な検索結果となるようになります。

といった前提のもとで・・・ECプラットフォーマーであるAmazonや楽天にとっては、Shop with Perplexityは競合に位置付けられます。これらのプラットフォーマーにおいてもAI活用が取り組まれているため、AIの力を活用して既存の経済圏の価値をどのように高めるかが重要になります。また、Shop with Perplexityは、ECを販路とするブランドオーナーにとって新たな選択肢を提供することになります。ブランドオーナーは効果を考慮して、Shop with Perplexityを利用すべきか、利用するためにはどのようなマーケティングが必要か、といったテーマに取り組む必要が出てきます。最後に、消費者にとって、Shop with Perplexityは利便性の向上をもたらすわけですが、Amazonや楽天が一般的となっている中で、次のスタンダードとなるECプラットフォームは何か、という問いがあります。他にも顧客データの配置が変わるなど、Shop with Perplexityの影響は多岐にわたることが想定されます。

出所:Shop like a Pro: Perplexity’s new AI-powered shopping assistant

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執筆者

慶應義塾大学卒業後、総合化学メーカーを経てデロイトトーマツコンサルティングに在籍。新規事業立ち上げ、M&A、経営管理、業務改善などのプロジェクトに関与。マーケティング企業を経て、株式会社ProFabを設立。ProFabでは経営コンサルティングと生成導入支援事業を運営。

TechTechでは、技術、ビジネス、サービス、規制に関する最新ニュースと、各種ツールの実務的な活用方法について、初心者でも理解できる明瞭な発信を心掛ける。日本ディープラーニング協会の実施するG検定資格を保有。

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