OpenAIは、AIの未来を加速させるために新たに66億ドルの資金を調達し、評価額は1,570億ドルに到達しました。また、JPモルガン・チェースやシティなどの大手金融機関と40億ドルの信用枠を確立し、総流動性を100億ドル以上に拡充しました。この二つの資金調達手段により、OpenAIはAI研究と製品開発のリーダーシップをさらに強化し、次世代のAIツールの開発に向けた投資を加速させます。
【無料配布中】「企業版AIの導入アプローチ」
ChatGPT、Copilot、ExabaseといったAI関連ツールが多くサービス提供される中で、企業におけるAI導入アプローチを俯瞰的に整理しています。どのようなタイプのツールがあり、結局何を使ったら良いのか、シンプルかつ感覚的に、かつ短時間で理解されたい方におすすめです。
66億ドルの新規資金調達(株式)
OpenAIは、人工汎用知能(AGI)の開発と普及を加速するため、新たに66億ドルの資金を調達し、評価額は1,570億ドルに達しました。この資金調達により、AI研究のリーダーシップを強化し、コンピューティング能力を拡充するとともに、仕事や学習、創造性を支援する新たなツールの構築を進めていくと発表しました。OpenAIのCEOは「私たちのミッションはまだ始まったばかりです」と述べており、この新たな資金調達はその実現を加速するための重要な一歩であるとしています。
40億ドルの信用枠を確保(融資)
66億ドルの資金調達に加え、OpenAIはJPモルガン・チェース、シティ、ゴールドマン・サックスなど複数の大手金融機関と40億ドルの新たな信用枠を確立しました。この信用枠は、必要時に引き出し・返済が可能な回転信用枠です。これにより、OpenAIは100億ドルを超える流動性を確保し、新たな取り組みに迅速に投資する財務の柔軟性を手に入れました。CFOのサラ・フライアー氏は、「この信用枠はバランスシートを強化し、成長機会を捉えるための柔軟性を提供します」と述べています。
「OpenAIの資金確保」について一言
スケールが非常に大きく感じられますが、参考として2024年10月4日時点の日本企業の時価総額ランキングを見てみると、OpenAIの評価額1,570億ドル(約23.2兆円)は日本市場での第2位の規模に相当します。2015年設立の企業として、この成長スピードは驚異的です。
経営方針に関する議論も進行中で、幹部の一部が退社している状況も報道されていますが、今回の株式調達にはMicrosoft、NVIDIA、ソフトバンクグループなどの営利企業が参加しています。これにより、OpenAIが営利企業としての色合いを強めていくのではないかという見方もあります。この変化に伴い、ユーザー企業としての対応や、AI技術の活用方法についても議論が求められるでしょう。
出所:New Funding to Scale the Benefits of AI 、New Credit Facility Enhances Financial Flexibility