パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda」が中途採用担当者と転職希望者に生成AIの活用状況調査を実施しました。企業の6割が生成AIを業務に活用している一方で、個人の活用はまだ2割にとどまります。転職市場では生成AIを活用したいと考える個人が増加しており、関連求人数も急増している状況とのことです。
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「生成AI」活用調査のサマリー
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda」は、20~60代の転職を検討しているビジネスパーソン500名と企業の中途採用担当者500名を対象に「生成AI」活用状況を調査しました。調査結果のサマリーは以下の通りです。
- 企業の生成AI活用割合は約6割です。業種別で最も高いのは「IT・通信(73.0%)」と「金融(70.7%)」です。
- 個人の生成AI活用割合は業務上ではまだ19.8%程度であり、テキスト生成用途で利用する人は14.2%でした。
- 5割超の個人が、転職後に企業で生成AIを活用したいと考えています。
- 企業の約9割が、転職活動における生成AI活用をポジティブに受け止めています。
「生成AI」活用調査の詳細抜粋
調査によれば、企業の生成AIツール活用は全体で59.6%に達し、特に「IT・通信」業界と「金融」業界で高い活用率が見られました。企業の多くが生成AIの導入を進めており、今後もその普及が期待されています。
一方、個人の生成AIツール活用は業務上ではまだ19.8%程度であり、テキスト生成用途で利用する人は14.2%にとどまっています。
また、生成AIの転職活動について応募企業側の担当者にインタビューをした結果、「活用した上で自身に合わせた調整を行うのであれば良い」と回答した企業が多数を占めました。
さらに、「doda」で扱っている生成AI関連求人の数は、2023年4月から2024年6月の間で約24倍に増加しており、企業での生成AIに関わる人材のニーズが高まっていることが確認されています。
「dodaの生成AI活用調査」について一言
生成AIの利用状況に関するニュースです。利用率については、総務省の情報では10%程度、コンサルティング企業の情報では50%程度とされています。今回の調査結果では、企業としては50%、個人としては10%強ということで、一つのデータの見方を提供していると思います。企業としての生成AIを活用できる環境(ツール、ルール)などは整えているものの、実際に業務の中で利用している人の割合は部分的であるように見えます。
また、転職活動におけるAI活用についても、「活用した上で自身に合わせた調整を行うのであれば良い」というコメントが50%を超えた結果からは、最終的に自身の作成したアウトプットに責任を持つことが求められているように感じます。最近では記事や画像生成を簡単にできることだけを訴求するツールを見かけますが、生成AIを使うことが許されるか否か以前に、生成AIを活用してもそれが自分のアウトプットであると胸を張って言えるかが大切なのではないかと考えます(あくまで個人的な意見ですが)。